「海を守りたい」
このシンプルな答えに対して誠実に生きていきたい。かけがえのない海へ誠意ある行動をしていきたい。
このサイトは私という等身大の人間の海を舞台とした内省活動記です。
↓こんな人が書いてます↓
サイト開設に至った経緯 書き手の過去について
●ダイビングとの出会いが海との繋がりを強くした
私は、もともと海や生き物が好きな子でしたので物心ついた頃から海は身近なものでしたが、
中学生になると、親の趣味でもあったダイビングを始めたこともあり、海への繋がりや関心がより一層深くなりました。
●生きる事の本質を教えてくれた海
ドボンと海の中に落ちて、一面ブルーの世界に真っ逆さまに降りてゆく…
海の世界を覗く体験ができるダイビング。
そこには嘘偽りのない生き物たちのリアルな世界が広がっていました。
ハタの追い込みから必死に逃げるスカシテンジクダイの群れ、
朽ちた珊瑚の死骸、そこに隠れるようにして交尾をしているエイのつがい。
生と死が一つに溶け合っている海の中で、
生き物たちは皆、命を繋いで一瞬一瞬をただ生き抜く。
その光景に思春期真っ只中の私の心は強く共鳴し、
ただただ生きる力に圧倒され、生きる事の本質を目の当たりにした気分になりました。
この海からの教えは私の中でかけがえのない宝物になったと同時に、海の世界が特別なものとなった瞬間でもありました。
●海を守りたい…きっかけはショッキングなニュース~小さな行動
海への関心が増していた中学生の夏休み、家族で夕飯を囲んでいた時のこと。
なんとはなしに見ていたテレビ番組でショッキングなニュースが放映されていたのです。
そのニュースは地球温暖化への危機意識を煽る内容で構成されており、どうやらこのまま海面が上昇すると、海にしろくまやペンギンが住めなくなったり、珊瑚や魚が死滅するというのです。
海が特別なものになっていた私にとっては、いても立ってもいられないニュースでした。
焦燥感に胸がぎゅっと押しつぶされそうな感覚です。
少しでも海のためにできることは無いのか…
それから私は小さな行動を起こします。
家から通っていた学校に至るまでありとあらゆる電化製品の電源を片っ端からパチパチ消していくという、今考えたら大変傍迷惑な行動を取るようになりました。
残念ながら当時の私にはそれくらいしか思いつかなかったのです。
●家主からの問いかけ~諦めと長い思考放棄の期間
「お前が1人が頑張ったところで温暖化は止められないし、焼け石に水だよ」
周りをかえりみない身勝手な行動のつけは直ぐに来ました。
私の行動にしびれを切らした父に諭されたのです。
「私たちの生活に支障を起こしてまでの行為は本末転倒。そんな無理しなくても地球は適切な時に適切に対処するよ。もっと大きな時間の流れで地球を見なさい。」
その通りだと思いました。私1人の力ではどうにもならない。
そもそも温暖化対策をしてくださいなどと誰が私に頼んだのだろう。海?魚?動物?それとも…地球?
それからは自問自答の繰り返しでした。
頼まれてもいないことを、是として行うなんてただの自己満足なのではないか。
自然界の掟として弱肉強食が前提にあるならば、弱いものは淘汰されるのが常。
それで良いのでは?
結局諦めに似た形で自身を納得させました。
心に少しのわだかまりを残しながら20年もの月日が経ちました。
●転機~思考の再開~決意
社会人になった私は初めの7年間ほどは海と全く関わりのない仕事に従事する生活を送っていました。
しかし、趣味で続けていたダイビングが功を奏し、ダイビングに関わるお仕事に転職する機会が訪れます。
全国の優良なダイビングショップさんをネットでご紹介するお仕事です。
実際に現場まで足を運び、取材し、記事に起こす仕事ですから、海について触れ、考える時間も自然と増えていきました。
そうしていく中で、ふとした瞬間、中学生だった頃の海での原体験を思い出したのです。
なぜ自身の中でこんなにも海が特別なものなのか、そしてかつては海を守りたいという強い気持ちがあったことを…
大切なものが傷ついている。
今の自分にできることならなんでもやりたい。
たとえそれが自己満足で、独りよがりだったとしたら、そうならないように周りの人と話し合ったり、良くしていけるように考えていけばいい。
そしてなにより自分の気持ちに誠実でありたいと改めて思ったのです。
今度こそ、大切なものに対して誠意がある行動をとっていくことを決意しました。
●誠意ある行動とは
問題や対象物に対して誠意がある行動というのは
結果に対して0か100かという稚拙な議論、または評価で終わらせることはせず、
考えることをやめず、あきらめず、必要であれば他人と議論し、情報を集め、精査ないしアップデートし、
今の自分に出来ることをやり続けるという点にあるのだと私は思い直しました。
現状を無視しない。自分の中だけで終わらせないということ。
100%の成果なんて不可能だけれど
自分の体験や得た知識を共有して、他人に想像力を与えることはできる。
もし、それでストロー1本でも、ビニール袋1枚でも減って
死ななくてもいい命が助かればそれでいいわけです。
これは私という等身大の人間の「海を舞台とした内省活動」であり
1人でもそれに共鳴してくださる方がいらっしゃれば大変幸せなかぎりです。